伊藤野枝・大杉栄らの没後100年記念イベント実行委員会のあいさつ(パンフレットより)


 伊藤野枝・大杉栄ら没後100年記念シンポジウム開催にあたり
 「関東大震災から100年」と2023年メディアは大騒ぎしそうですが、その震災後の混乱に乗じて生起した伊藤野枝・大杉栄・橘宗一、平沢計七ら労働運動家、そして多くの朝鮮人、中国人の虐殺を振り返ることをどれだけ耳にするでしょうか。
 災害の中心にあった東京の神田神保町で、史実を検討し、あらためて次の100年に生かしていくシンポジウム、そして各種イベントを実施することになりました。
 イベント全体のタイトルの先頭に伊藤野枝を掲げたのは、今、女性に対する関心が高まっていることが、神保町界隈で実感できるからです。大杉栄も、生前から出版文化に大いに貢献した人物です。
 女性解放(フェミニズム)、反差別主義、平和と戦争、人間の自由な生き方など、また改めて彼らの思想や行動が、現代に多くを問いかけていることを参加者の皆さんと考えたいと思います。
 シンポジウムでは、今関心が高まっている伊藤野枝に焦点を当て、「自由な自己の道を歩いて行こう」(『伊藤野枝集』岩波文庫17ページ)という彼女の言葉を掲げ、野枝、そして大杉栄の思想や行動、そして彼女らの「生き方」の現代的意義を考えます。
 展示会では、伊藤野枝や大杉栄たちの著作などから、100年前の彼らの息吹を感じることが出来るでしょう。それ以外にも、100年記念にちなんだイベントを開催し、情報を発信し、交流の場を提供いたします。
                                  2023年8月
同実行委員会 
 次の世代に文化をつなぐ神田神保町の書籍・大学関係者と市民が中心となり、これを企画しました。

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